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衣替え。
お坊さんの世界にも衣替えがある。
10月からは冬衣になり袈裟も衣も冬バージョン。
袈裟についてこんな話がある。
一休さんを御存じだろうか?
某携帯電話のCMにも出ているが、決してアニメの中だけのキャラではなく実際に室町時代に活躍されたお坊さんである。
そんな一休さんのお話。
京都のある大きな商家にて盛大な法要があり、一休和尚に依頼が来た。
気軽にその依頼を引き受けた和尚であるが、そこからさすがの一休さん。
汚い着物を羽織り、手足にすすを付け、ミノをかぶってその商家を訪れたのである。
そのまま玄関に入ろうとすると、びっくりした商家の主人は
「この見苦しい者をさっさと追い出せ!」
と家の者に命じたのである。
一休和尚はビッシビシと棒で叩かれて外に追い出されてしまった。
が、ここからさすがの一休さん。
和尚はその後、きらびやかな袈裟に着替えて改めて商家の門をくぐった。
主人は、手をこすりながら「どうぞどうぞ」と奥に案内をしようとした。
和尚「いえいえ、私はここで結構です」
主人「ここは貴方様が座るようなところではありません。どうぞ奥へ」
それに対して和尚はこう言ったのである!
「それでは、私のこの衣と袈裟だけを奥へ案内して下さい。中味の私は先程ここから追い出されたので・・」
さすがは一休さん。
けんかはからっきしだが、とんちと度胸といたずらは一級品である。
この話で言いたい事は
「人を外見だけで判断してはいけない」
「どんな人にも親切にする」
こんなところだろう。
でも最近は「汚い格好で行った一休さんが悪い!」「坊さんが人を騙すような事をするな!」とか言う声が・・・。
アー アー なむさんだー
わからんちんども とっちめちん とんちんかんちん 一休さん!
合掌
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